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下関市立安岡小学校で「ほたる飼育特別授業」、地域に根付く伝統学習

「安岡ヒルズ」から徒歩8分の下関市立安岡小学校では、4年生を対象に「ほたる飼育独別授業」が行われています。

 

 

安岡小ほど近くを流れる友田川はホタルが生息し、初夏にはホタルの美しい乱舞が見られます。「ほたる飼育独別授業」は、20数年前から地域資源を生かして子どもたちの健やかな教育を行うことを目的に実施されており、現在は「安岡地区まちづくり協議会ほたる委員会」が中心となって授業が行われています。

 

 

授業はホタルの飼育がメインで、5月~6月に友田川で親ボタルを採取して卵をふ化させ、11月に行われる「放流式」まで子どもたちが中心となってホタルを飼育します。そして翌年の5月下旬ごろには、放流したホタルが美しく舞う姿を見せてくれるのです。

 

 

現在は、新型コロナの影響でホタル飼育は休止し、ホタルの生体や自然の大切さについて学ぶ学習に切り替えながら、「啓発ポスター・缶バッチ作り」や7月の「友田川自然観察会」、9月の「豊田ホタルの里ミュージアム見学」などが行われています。

 

 

同協議会部会長の北原智宏さんは「例年の飼育は小学校内の『ホタル小屋』で行い、ホタルのエサとなるカワニナを友田川から取ってきたり、成長記録を付けたり、川の水を汲んできて交換したりと大忙しです。上級生から教えてもらったりしながら、4年生はだんだんと地域のことやホタルのことについて詳しくなります」と笑顔を見せます。

 

 

「ホタルは成虫で1週間ほどしか生きられず、採取した親ボタルも卵を産んだら死んでしまいます。卵から幼虫になる様子など、ホタルの一生を通して地元の自然を知るだけでなく、命の大切さも同時に伝え、尊さも知ってもらいたい」と北原さん。

今では、親子2代で授業を受けた家庭もあるといい、同小学校で代々続く伝統となった「ほたる飼育独別授業」。北原さんは「安岡小の子どもたちは、挨拶ができて元気な子が多く、明るい雰囲気。ホタルを通して子どもたちの成長も垣間見ることができ、私たちもうれしい」と微笑みます。